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Duck の使い方
これは何か#
エレクトーンのリズムに合わせて、選んだボイス(アッパー1 など)の音量を一瞬下げて戻す機器です(ダッキング)。1小節のどこで下げるか(毎拍 / 2拍目と4拍目 / 裏拍 / 16分刻み など)をパターンで選べます。下げる深さ・速さ・戻る速さと、どのボイスを下げるかをノブで決めます。曲ごとの設定を30曲ぶん覚えておき、演奏会のプログラムの曲番号(A2 など)で選んで、曲と曲の間にノブで切り替えられます(曲ごとの設定)。効くのはつないだ1台のエレクトーンだけです。
つなぎ方#
正面(端子の無い面)から見て:
| 面 | 端子の名前(刻印) | 何を挿すか |
|---|---|---|
| 左側面 | EL SIDE - 5V OUT | LAN ケーブルで、音量を下げたい EL の Node の NEXT DEVICE |
| 右側面 | NEXT DEVICE - NO POWER | 使わなければ空けておく。続けるなら Ghost の EL SIDE や Maestro の EL 1〜EL 4 |
| 背面 | 5V IN - POWER ONLY | USB-C ケーブルで USB 電源へ(これが Duck の電源。パソコンとの通信はしません) |
- Duck は、音量を下げたいエレクトーンの Node のすぐ先に入れます。Maestro の
NEXT DEVICEの先に置くと効きません。 - Duck の電源が切れると、そのエレクトーンの信号は先の機器へ届かなくなります。本番中は電源を抜かないでください。
電源の入れ方と起動#
- つなぎ終えてから
5V IN - POWER ONLYに電源を挿します(電源スイッチはありません)。 - 起動のアニメーションが流れます。ノブを押すと飛ばせます(飛ばすときに押しても、設定は変わりません)。
- ホームの画面になります。電源を入れると、いつもダッキングが ON の状態から始まります。設定は最後に選んだ SET(右上の番号)のものです。
SETTINGS LOST/DEFAULTS LOADED/SAVED ON CONFIRM/PUSH TO CONTINUEと出たら、保存した設定が読めず最初の値で起動しています。押す(か3秒待つ)とホームへ。値を見直して確定すれば保存されます。
ノブの操作#
| 操作 | ホーム | 値を変えている途中 | GROUPS の格子 / PATTERN の画面 |
|---|---|---|---|
| 回す | カーソルが SET(右上の番号)→ 曲番号(番号の左に ▶。曲番号を付ける)→ DEPTH → PATTERN → ATTACK → RELEASE → GROUPS と動く | 値が変わる(回した瞬間に音に効く) | < → U1 → U1 の数 → U2 … / < → 名前 → 拍子 → (自分用なら)マス1 … マス16 と動く |
| 短く押す | 値を変えられるようになる(SET なら曲を選べるようになり、曲番号なら曲番号を付けられるようになる)/ PATTERN・GROUPS ならその画面へ | 確定(自動で保存。SAVED が約1秒) | 名前: そのボイスの音量を下げる ⇄ 下げない / 数: 値を変えられるようになる / パターンの名前・拍子: 選べるようになる / マス: 下げる ⇄ 下げない / <: ホームへ |
| 長押し(0.6秒) | パイメニュー | パイメニュー(上が CANCEL = 元の値へ戻す) | パイメニュー |
パイメニュー: 上 INFO(デバッグ画面。途中なら CANCEL)/ 右 DUCK OFF(ダッキングを止める)・DUCK ON(戻す) / 下 BACK(何もしない)/ 左 BLANK(画面を消す)。ダッキングの ON / OFF はこの右の扇だけでできます。
- 押したまま回すと、押さなかったことになります(格子の ON / OFF は変わりません)。
- 何も触らずに 20秒でホームへ戻り、カーソルは
SET(右上の番号)に戻ります。
画面の見方(ホーム)#

- 上の3行: 1小節ぶんの音量の形(上が BASE、下が 0)。縦の線がいまの位置です。
- 右上の四角は拍ランプです。その下の
A2などが、いまの SET の曲番号です。 - 形のすぐ下の目盛りは16分音符ごとのマスです。長い線が音量を下げるマス、太い線がいまのマスです。
- 下の5行は設定です。選んでいる行は行ごと白黒反転します(SET を選んでいるときは右上の曲番号が反転)。
| 表示 | 意味 | 範囲(最初の値) |
|---|---|---|
A2(右上) | いまの SET の曲番号(演奏会のプログラムの番号。曲ごとの設定) | A1〜Z99・まだ付けていなければ --(--) |
DEPTH | 下げたときの底が、元の音量(BASE)の何% か。数を大きくするほど浅くなる | 0〜100%(18%) |
PATTERN | 1小節のどこで下げるか(パターンの画面) | 用意されたパターン7つ + 自分用4つ(BEAT = 毎拍) |
ATTACK | 下げ始めてから底に着くまでの時間 | 1〜200ms(15ms) |
RELEASE | 底から元の音量へ戻りきるまでの時間 | 10〜2000ms(340ms) |
GROUPS | 音量を下げるボイス(多いと 5 VOICES のように数、無ければ NONE) | (U1) |
- 上の形の中を縦線が小節に合わせて動いていれば、リズムに合って音量を下げています。リズムが止まっている間は縦線が点線になり(止まっている間の動き)、エレクトーンへは何も送りません。
DEPTHは「%」です(dB ではありません)。- 設定の行は5行です。ノブの陰で下の行が見えにくいときは、少し上から覗き込んでください(よく触る
DEPTHとPATTERNが上)。
パターンの画面#
PATTERN で押すと開く画面です。

上の3行はホームと同じ形の図です。その下にパターンの名前と拍子、マス1〜16の箱(塗りは音量を下げるマス)が並びます。
| 名前 | 音量を下げる所 |
|---|---|
BEAT | 毎拍(最初の値) |
HALF | 1拍目と3拍目 |
2&4 | 2拍目と4拍目 |
OFFBEAT | 8分の裏 |
8TH | 8分ごと |
16TH | 16分ごと(ボイスが多くて速い曲では、下げる回数を間引きます) |
6/8 | 6/8 の1拍目と4拍目(付点4分) |
USER1〜USER4 | 自分で作るパターン(最初はどれも BEAT と同じ) |
- 名前で押す → 回して選ぶ(回した瞬間に効く)→ 押して確定。
- 拍子は曲に合わせてください: 右上の
4/4で押す → 回して4/4/3/4/6/8/2/4を選ぶ(その場でマスの数が変わる)→ 押して確定。ワルツなら3/4、6/8 のリズムなら6/8(マスは12)。最初は4/4です。 - 自分で作る: 名前を
USER1〜USER4にして確定 → 回してマスへ → 押すたびに 下げる ⇄ 下げない(その場で効いて保存)。用意されたパターン(BEAT〜6/8)のマスは変えられません。 - 拍子が 3/4・6/8(12マス)ならマス13〜16、2/4(8マス)ならマス9〜16は使いません(箱の真ん中に点。消えてはいないので拍子を 4/4 へ戻せば効きます)。
- 小節の頭は、リズムのスタートとエレクトーンが小節ごとに送る信号で合わせ直します(信号が来なくても、スタートから拍子で数えて動きます)。拍子が曲と違うと、音量を下げる所がずれたり余計に下げたりします(4/4 のままワルツを弾くと、2小節目から小節の頭がずれることがあります)。
- ボイスを多く選んで細かいパターン(
16THなど)にすると、音量の形が粗く(階段に)なります。そのときはRELEASEを短く。
GROUPS の格子#
GROUPS で押すと開く画面です。

- 名前の下の数が、そのボイスの BASE(元の音量)です。音量を下げるボイスは名前が白黒反転します。
- ボイス:
U1U2= アッパー1・2 /L1L2= ロワー1・2 /Ld1Ld2= リード1・2 /P1P2= ペダル1・2。 - BASE は Duck が戻す先の音量(0〜127、最初は 127)です。Duck は音量を下げるたびにエレクトーンのそのボイスの音量を書き換えるので、レジストでそのボイスの音量を下げているなら、BASE を同じ値に合わせてください(合わせないと、戻るたびに BASE の音量になります)。
曲ごとの設定(SET)#
1回の演奏会で何曲も Duck を使うとき、曲ごとに設定を30曲ぶん覚えておけます。それぞれの SET には、演奏会のプログラムの曲番号(A2・D8・B12 など。英字1字と1〜99の数字)を付けて見分けます。Maestro と Ghost にも同じ曲番号を付けてそろえます。準備と曲と曲の間の手順は 演奏会で曲を替える を見てください。
- 曲番号を付ける: いまの SET に付けます。右上の曲番号を選んでいる所から右へ1つ回すと、曲番号の左に
▶が出ます(その次がDEPTH)。押す → 回して英字 → 押す → 回して数字 → 押す。選んでいる途中は上の形の部分に大きくSET A2と出て、回している方(英字か数字)だけが白黒反転します。英字を--にして押すと、曲番号を外します。- ほかの SET に同じ曲番号が付いていると、付けられません(
ALREADY USED。数字を変えて押し直せます)。 - ほかの SET に付けるときは、先にその SET へ切り替えてから付けます。まだ付けていない SET は
--です。 - 演奏会が替わったら、デバッグ画面の
CLEAR NUMBERSで前の演奏会の曲番号を全部外してから付けます。各 SET の設定は残ります。外し方は 前の演奏会の曲番号を全部外す を見てください。
- ほかの SET に同じ曲番号が付いていると、付けられません(


- 準備の流れ: 空いている SET(
--)を選んで確定 → 曲番号を付ける →DEPTHなどを決めて確定。曲の数だけくり返します。 - 曲ごとに覚えるもの:
DEPTH/PATTERN(どれを選ぶか)/ 拍子 /ATTACK/RELEASE/GROUPS(音量を下げるボイス)/ ボイスごとの BASE。 - 全部の曲で共通のもの: 自分で作るパターン
USER1〜USER4の形(曲 A でUSER1のマスを変えると、USER1を選んでいる曲 B も変わります。曲ごとに違う形にしたいときはUSER1〜USER4を使い分けてください)と、30曲ぶんの曲番号。ダッキングの ON / OFF は覚えません(電源を入れるといつも ON)。 - 曲を替える(曲と曲の間): ホームの右上の曲番号で押す(何も触らなければカーソルはここにいます)→ 回して曲番号を選ぶ → 押して確定。回す順は曲番号の順(
A1→A2→A10→B1…。曲番号の無い SET は最後。番号の無い SET どうしは、SET --の右に小さく枠の番号が出ます)。回した瞬間にその曲の設定に変わり(5行の値・上の形も)、確定すると次に電源を入れたときもその SET で始まります。やめるときは長押し → 上のCANCEL(元の SET へ戻ります)。 - リズムが動いている間(拍ランプが点いている間)は SET を替えられません(押すと1.5秒
SET A2/STOP RHYTHMと出て、選べるようになりません)。曲の途中で設定が入れ替わらないようにするためです。リズムを止めてから替えてください。曲番号は演奏中でも付けられます(音は変わりません)。 - 設定を変えて確定すると、いまの SET に保存されます(ほかの SET は変わりません)。まだ一度も使っていない SET は最初の値(
DEPTH 18%/BEAT/U1…)から始まります。 - 曲と曲の間に SET を替えても、エレクトーンの音量は書き換えません(次の曲で音量を下げ始めたときに、その曲の BASE へ戻すようになります)。
よく使う操作#
- 次の曲の設定にする(曲と曲の間に): 右上の曲番号で押す → 右へ回して次の曲番号 → 押して確定。
- 音量を下げるボイスを選ぶ:
GROUPSで押す → 回してボイスの名前へ → 押すたびに ON ⇄ OFF(その場で効く)→<で押してホームへ。 - 音量を下げる所を変える:
PATTERNで押す → 名前で押す → 回して選ぶ → 押して確定 →<で押してホームへ。 - 拍子を変える(曲の拍子が変わったら):
PATTERNで押す → 右へ回して拍子(4/4など)へ → 押す → 回して選ぶ → 押して確定。 - 深さ・速さを合わせる: リズムを動かしながら
DEPTHなどで押す → 聞きながら回す → 押して確定。やめるときは長押し → 上のCANCEL(元の値へ戻ります)。 - 曲の途中でダッキングだけ止める / 戻す: 長押し → 右の
DUCK OFF(戻すときはDUCK ON)→ 離す。
困ったとき#
注意書きは上の形の部分が白黒反転して出ます(大きな言葉と次にすること)。




| 画面 | 意味 | 次にすること |
|---|---|---|
DUCK OFF / HOLD > DUCK ON | パイメニューでダッキングを止めている | 長押し → 右の DUCK ON → 離す |
NO MIDI / CHECK CABLE | EL から1秒以上何も来ていない | EL SIDE のケーブル・Node の緑のランプ・Node の EL OUT / EL IN を確かめる |
NO CLK / START RHYTHM | リズムのスタートを受けたのに、拍の信号が0.5秒以上来ていない | EL のリズムを一度止めて、もう一度スタートする。EL のリズムが止まっているのに出ているときは、ストップの信号を受け損ねています(スタートして止めると消えます) |
EEPROM? / CHECK SETTINGS | 保存した設定が読めず、最初の値で動いている | 値を見直して確定する(保存できれば消える) |
NO GROUP / GROUPS > PUSH = ON | 音量を下げるボイスが1つも選ばれていない | GROUPS の格子でボイスの名前を押して ON にする |
- 音量が下がらない: リズムがスタートしているか(拍ランプが点いているか)、
GROUPSがNONEでないか、DEPTHが 100% になっていないかを見る。 - 戻ったときの音量が大きすぎる / 小さすぎる: そのボイスの BASE をエレクトーンの音量に合わせる(BASE は SET ごとです)。
- SET を替えられない: リズムが動いていないか(拍ランプが点いていないか)を見る。リズムを止めると替えられます。
- 曲の設定が違う: 右上の曲番号が、いまの曲の番号(Ghost・Maestro と同じ)か確かめる。
- 拍子が合っているか分からない: デバッグ画面の
BAR STEPSを見る。エレクトーンの小節の信号の間隔から数えた1小節のマスの数です(信号が来ていなければ--)。設定の拍子とは別で、設定が4/4なのに12なら、曲は 3/4 か 6/8 です(拍子を合わせてください)。 - Maestro の子のエレクトーンに付けた Duck で
NO CLKが消えない: 子のエレクトーンが拍の信号を出すかはまだ分かっていません(対応機種)。
前の演奏会の曲番号を全部外す#
- 長押し → 上の
INFOでデバッグ画面を開きます。 - 回して
CLEAR NUMBERSへ → 押す → 右へ回してYES→ 押す。DONEと出たら終わりです(NOのまま押せば何もしません)。 - 外れるのは30曲ぶんの曲番号だけです。各 SET の
DEPTHなどの設定と、電源を入れたときの SET は残ります。
工場出荷に戻す#
- ノブを押したまま電源を挿す(または、長押し → 上の
INFO)。デバッグ画面が開きます(見出しDUCK / v14 / DEBUG)。 - 回して
FACTORY RESETへ → 押す → 右へ回してYES→ 押す。DONEと出たら終わりです(NOのまま押せば何もしません)。 EXITで押すとホームへ戻ります。
戻る値: DEPTH 18% / ATTACK 15ms / RELEASE 340ms / 音量を下げるボイスは U1 だけ / BASE はすべて 127 / パターンは BEAT(自分用も全部 BEAT と同じ形)/ 拍子は 4/4。SET は30曲ぶん全部この値に戻り、曲番号も全部外れて、1つ目の SET(--)から始まります。